代表的な3つのタンニンなめし
レザークラフトで使う革は作品によって様々な革が使われますが、最も多く使われるのは、やはり牛革ですよね。
その中でも、タンニンなめしのヌメ革は、使い込んでいくと色味が変わり、艶が増していくことから、レザークラフトにおいては大変人気のある革です。
今回は、そのタンニンなめしの代表的な革の種類と特徴をまとめてみました。
ヌメ革
ヌメ革は、タンニン(植物性の薬剤)でなめした革で、表面にほとんど処理をほどこしていない革のことです。
「ほとんど」というのは、本来、ヌメ革というのは、染色や表面処理をしていない革のことですが、最近では、染色済みの物もヌメ革と呼ぶことあるからです。
処理が施されていないため、動物のシワやキズなどが残っていることもあり、逆に、それによって革らしい自然な表情を楽しむことができます。
更に、使っていくにつれ、色合いが変わっていき、艶が深まっていくのも特徴です。
タンロー
タンローはヌメ革の一種で、「ヌメ革タンロー」などと呼ぶようですが、正式名称は「タンニンなめしろうけつ染め用革」といいます。
「ろうけつ染」というのは脱色して油分を抜いたものですから通常のヌメ革よりは白くなっています。
もともと染色することを前提としていますが、ヌメ革と同様に、使っていくうちに色合いが変わっていき、艶が深まっていくので、染色せずに、そのまま使っても良いですね。
ただし、キズや水分に弱いので、取り扱いには注意が必要です。
オイルレザー
オイルレザーは、植物タンニンでなめした革に、動物性・植物性のオイルを浸み込ませた革です。オイルは、合成油なども使われることがあります。
オイルを染み込ませているので、手触りもしっとりとした触り心地で、見た目にも上品な艶があります。
使い込んでいくうちに、表面にオイルが浮き上がってきて更に艶が増していきます。
オイルを浸み込ませる方法は、各タンナーによって多少の違いはありますが、手間がかかるのは同じ。そのため、一般的な革やヌメ革などよりも価格は高めになります。
以上の3つがタンニンなめしの代表的なものでしょうね。
いずれも、使い込んでいくうちに革に味が出てくるので、手入れをしっかりと行っていけば更に味のある革に育てていけると思います。