1本差しのペンケースの作成

作成手順と型紙

1本差しのペンケースの製作 part2 前胴の作製

いよいよ製作に取り掛かりますが、最初に前胴の作製からとりかかります。

前胴は、木型絞りという方法で立体的に整形するのですが、型にはめてから自然乾燥に2日ほどかかるので、その間に背胴やベルトなどの作成を行います。

前胴を立体的に整形する木型は、木材を加工してしっかりとしたものを使いたいのですが、量産するので無いのなら簡単に代用の木型を作製します。

木型の作製はこちらの記事を参考にしてみてください。

※ 正確には「木」では無いのですが、今回はわかりやすいように「木型」と読んでいます。

150×300のティーポを縦半分にカットしします。
カットした一方を更に横半分にカットして前胴に使用します。

前胴用にカットした2枚をぬるま湯に15分ほど浸しておきます。

木型を用意します。

画像の上が凸型、下が凹型と呼びます。

ぬるま湯に浸して柔らかくなった革を凸型にあてます。

最初の1枚目は銀面を下にして凸型にあてます。

その上から、今度は銀面を上にして2枚重ね合わせます。

トコ面通しを合わせた2枚にゆっくり凹型をはめていきます。

凹型をしっかりと嵌め込んだらクリップで止めておきます。

この状態で2日ほど陰干しして、完全に乾燥するのを待ちます。
この間に背胴やベルトなど、他のパーツの作成を行います。

2日後・・・

型にはめた前胴が乾燥したら、クリップを外して確認します。

重ねた2枚が、しっかりと乾燥したのを確認したら、ゆっくり剥がしてトコ面にボンドを塗ります。

再び2枚重ねて、型に戻してボンドが乾くのを待ちます。

ボンドが乾いたのを確認。

ボンドの乾燥が確認できたら、前胴の余分な部分をカットします。
この時、丸い棒などを添えて、厚紙などでガイドラインを引いてからカットすると失敗が少なくなります。

カットしたら、ヤスリでコバを整えます。このような部分はルーターがあると便利です。

あとはトコノールなどのコバ処理剤でコバを処理します。

本当なら捻引きをしたいところですが、形状が形状だけに綺麗に引けませんでした。
合う色があれば「コバスーパー」を塗った方が良いかもしれません。

コバを処理して、前胴の縫い代の周囲6~7mmほどを残してカットします。

これで前胴は完成です。次は背胴を作成していきます。

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