以前、僕がレザークラフトを始めたころに作ったデブペンケースです。
ワインカラーの外装などはオイルヌメで上辺の白く見える革がヌメ革生成を使用していますが、使ってもいないペンを入れたまま放置しているとこのように。

ファスナーは滑りは悪いし、ヌメ革は変色していて見栄えが悪い。が、外装はしっかりとしてキズも少なく色あせもなし。これを何かに改良しようと思った次第です。
確かにデブペンケースは収納力はありますが、若干ペンの取り出しに難があるように、以前からおもっていましたので、今度は、L字ファスナーのペンケースを作ってみようと思いました。
早速型紙を作図。長さや幅の一般的なサイズは、有るのかないのか?ほとんど想像で型紙を書いてみました。
l-zipperpencaseとりあえずデブペンケースをばらしてみます

作成した型紙を合わせてみるとギリギリ使えそうです。ま、それに合わせて型紙をつくったのですが。長さ約17cm。よくあるL字ペンケースだと18cmで作るようですが、とりあえず今回はこれで。

まずは、型紙から外装を切りだして、コバを処理します。
古い革でも丁寧にコバを磨いていくと、まるで生き返ったように蘇ります。革って凄いですね。

コバを処理したら、全体に菱目を打っておきます。

次にファスナーの取り付け。
ファスナーを片側づつ取り付けていきます。ファスナー定規に合わせて左右対称になるように。

左右取り付けるとこのような形に。

ファスナー定規を使った取り付け方はこちらを参考にしてみてください
スライダーを取り付けます。

ファスナーに下止めを付けたら内側に取り付けてしまいます。


ここ、ちょっと厄介なところでした。
「内張にファスナーを取り付けて外装に合わせる」と楽なのですが、このように外装に直接取り付けるのはなかなか難しかったです。ここは慎重に左右対称になるようの行いたいですね。
ファスナーを固定したら、周囲を縫い合わせていきます。

ファスナーを閉じてみるとこのような感じ

最後にマチをとりつけます。
ここで皆さん苦労するところですが、ちょっと工夫すると数段らくになります。
マチをウェットフォーミングで形つけてしまう方法です。

ウェットフォーミングの簡単な方法はこちらを参考に
ウェットフォーミングで形成するとマチの取り付けがものすごく楽です。
このように無理なくあわせられるので、ボンドで仮止めして後はぬいあわせるだけです。


今回は型紙通り、通常の駒あわせ縫いでマチを取り付けましたが、実際はウェットフォーミングで行った方が数倍楽に綺麗にしあがります。参考までに。
マチを縫い合わせて、コバを綺麗に処理すれば完成です。



