ProDyeとローパスバチックの違い
革の染色というと『ローパス パチック』が手ごろで使いやすいのですが、レザークラフトの先輩に勧められて『ProDye』なるものを使ってみました。もとはOILDYEというもので馴染みのある方も多いようです。
その人が言うには、なにしろ塗りムラもなく綺麗に仕上がるとのこと。
ためしにウォルナットとロイヤルブルーの2色を購入。118mlで800円位だったかな?。ローパスバチックが100mlで400円弱だから倍近い価格となるのでしょうか。
ローパスバチックが水溶性に対し、こちらは油性染料。実際に塗ってみると、その違いは感じられます。
ウォルナット色で染色
試しにすっぴんのヌメ革にウォルナット色で染色してみたのがコチラ
原液のままで均等に1回塗り、1日乾燥させて次の日に2回目。
そして2回目が乾いたらニートフットオイルを塗っています。
これだけでも良いという方もいるようですが、僕はニートフットオイルが落ち着いてからレザーコートを塗りました。
ウォルナット色とはいえ、重ね塗りとニートフットオイルで、かなり焦げ茶に近い色になってきました。艶はレザーコートのせいですね。
色の調節は塗り重ねる回数と原液を薄めることで調節した方が良いと思います。ローパスバチックは水溶性ですから水で薄めていましたが、ProDyeは油性ですので、専用のレザーアルコールで薄めるようです。
ロイヤルブルーで染色
ウォルナットと同様に、ロイヤルブルーで染めたのがこちら
ロイヤルブルーというと明るいブルーだと思っていましたが、2度塗りとニートフットオイルで紺色といった感じになりました。
こちらはニートフットオイルを塗っただけで、レザーコートは塗りませんでした。それでもしっとりした艶感は出ています。
この染色した2色の革で眼鏡ケースを作ってみました。
ウォルナット色の方は艶があって重厚な感じ。ロイヤルブルーの方はしっとりとマット感のあるケースに仕上がりました。
ProDyeの不満点
染色の仕上がり具合は文句ないのですが、この容器はどうにかならないものか。
細目の刷毛を突っ込んで・・・と使っているのを見ますが、例えば原液を薄める場合など、他の容器に移したい場合がありますね。
他に移し替えようとすると、これが大変!容器の口の形状のせいか、どうしても零れるんですよね。それもかなりの量。
スポイトや深目のスプーンで移そうかと試しましたがこの有馬様です
ましてこんなのを絨毯の上にでも零しているのを家族に見つかったら家庭内戦争でも起こりそうです。
結局、100均にあった、漏斗で化粧水の瓶に移し替えました。
ここまでで3分の1位はムダにしたんだなと思います。
この会社の人は「容器が使いづらいので変更しましょうか?」とか話に出ないのですかね。自社製品は使わないのかな。
せめてローパスバチックのような容器にしてくれないかなと思うのです。
とはいえ、染色の仕上がりは文句ないので、何か良い移し替え容器が見つかったら他の色も試してみようと思います。