レザークラフトの場合、針を通す前に、菱目打ちで縫い穴を開けてから針糸を通して縫っていきます。この縫い穴の並びが縫い目の良し悪しに直結すると思うのです。
真っ直ぐ綺麗な縫い目=真っ直ぐ綺麗な菱目
口で言うのは簡単ですが、これがうまくいかないんですね。
何度の端切れで練習して自分なりのコツを掴むしかないと思います
今回は、その菱目打ちを自分なりに綺麗に打つコツを覚え書きとしておきます。
ガイドラインを引く
まず、菱目を打つ位置のガイドラインを引きます。
レザークラフトの工具としてよく使われるのが「ディバイダー」というコンパスのような工具。
この刃先の幅を、コバかと菱目の幅に合わせます。菱目をコバから4ミリに打っていくならディバイダーの幅を4ミリに合わせます。
ディバイダーの片方の刃を革のコバに合わせ、ゆっくり慎重にガイドラインを引いていきます。革の厚みとかによっても違うとは思いますが、この時のディバイダーのあて方や強さは経験と積むしかないですね。
大事なのは、コバと菱目の間隔を等間隔で引いていくことだと思います。
菱目のガイドラインが引けたら準備完了です。
ガイドラインを引くにはディバイダーの他に「ネジ捻」や「ステッチンググルーバー」といった工具もあります。
菱目を打つ
ディバイダーで引いたガイドラインに菱目打ちをあててハンマーで叩いて穴を開けていきます。
ここが慎重にならないといけないところ。ガイドラインを外れると取り返しがつきません。なにしろ、やり直しが出来ないところがツラいですよね。
ここは時間をかけても慎重に行いたいところです。
次からは、穴の端に菱目打ちの端の刃を入れて穴を開けていきます。こうすることによって、菱目が等間隔に開けられるのですね。
画像のように4本目なら、1つは空いている穴に入れるわけですから、3穴づつ開けていくことになります。
この時のコツなんですが、ハンマーで叩く前に、軽く菱目をあてて確認するとミスが少なくなりました。ここがコツといえばコツかな。
こうして菱目を打っていくと、ある程度納得した穴が開けられるようになりました。
菱目打ちの問題点
菱目打ちは慎重に、綺麗に、等間隔にと、当たり前ですよね。これらは数をこなしていけば上達していくと思います。練習あるのみです。
技術的な部分は経験を積むとして、なにより問題なのは「菱目打ちの音」です。
離れにある作業場ならともかく、マンションなどの集合住宅だと菱目打ちの音は気になるところです。音だけでなく、振動も下の部屋には気を使います。
そこで見つけたのが「菱目打ち機」なるもの。実際に作ってみました。
いまでは、菱目をハンマーで打つこともなく、夜でも好きな時に菱目をうっています。
同じような悩みを抱えている方は是非参考になさってください。菱目打ちの音の問題は解決できるはずですよ。