革を染色したあとの色止めに水溶性仕上げ剤のレザーコートというものがあります。
僕もヌメ革を染色した後に仕上げや、ヌメ革のキズ防止などでレザーコートを使います。
そのレザーコートですが、「レザーコート」と「レザーコートマット」という2種類があります。
裏書きを見ると、どちらも「アクリル樹脂の水性仕上げ剤」と表記されており、唯一違う点は「レザーコートマット」は成分にマット剤が含まれていること。
要するに、レザーコートマットはレザーコートに比べてツヤが無いと把握しておけば良いかなと。
では実際のところ、どの程度の違いがあるのか。
ヌメ革にレザーコートを塗っただけで比べてみます。
左がレザーコート、右がレザーコートマットを塗ったものです。
画像ではほとんど違いはわかりませんね。肉眼でよ~く見ると、若干ですがマットの方がツヤが抑えた感じに見えます。
次がヌメ革にオレンジの染色をして、レザーコートで色止めしたもの。
先と同じく、左がコート、右がマットです。
ほんの少しですが、マットの方のツヤを抑えた感じが画像でもわかるかと思います。
こんどは色を変えてヌメ革に紺色で染色したものにレザーコートを塗ったもの。
これも、左がコート、右がマットです。
光に照らされると、その差が判るかと思います。
他にも様々な色で染色してレザーコートを塗ってみたのですが、その差はさほど変わらないように思えます。
「マットの方が、少しツヤを抑えた感じになる」といったところでしょうか。
僕のオススメとしては、どちらかを選ぶなら「レザーコートマット」ですね。仕上げたツヤ感はマットの方が良い感じです。ま、これは好みもありますが・・・
両方使うなら染色した色によって使い分ける事を勧めます。
僕は、黄色とかオレンジ、ピンクや水色などのポップな色はレザーコート。茶系とは深いエンジなどのシックな色はレザーコートマットを使っています。
もし余裕があるのなら両方使ってみて好みの感じを出すことをオススメします。